このたびの平成30年7月の豪雨災害は、広島県や岡山県を中心とした西日本各地に甚大な被害をもたらしました。犠牲になられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
私たちのふるさとである呉市も、全域において大きな被害が出ました。特に、安浦地区・天応地区の惨状は目を覆う状況です。
豪雨災害による被害は、多くの犠牲者を出しただけでなく、道路・河川・家屋・農地・上下水道、すべてのものを破壊しました。安心して住む場所がない。水もない。食べ物もない。移動する道もない。動きたくても、何もできない状況に追い込まれました。しかしながら住民の方々は生活の再建に向け、共に協力し、助け合いながら土砂や流木を取り除き、家財を処理しています。
私はその姿を見て、「この町は必ず復活する」と強く思いました。その後、自衛隊の方々が来られ、全国各地から多くのボランティアの方々が集まってくださいました、少しずつですが復興が進んでいるように感じています。
今回の災害で、「市民の方がが動いた後に、行政が動いている」と感じました。
多くの方が相談にこられるので全てに対応するのは困難だと思いますが、市役所は市民にとって一番身近なサービス業であり、一番市民の役に立つべき存在です。行政目線の対比ではなく、市民目線の対応が必要ではないでしょうか。
また、「役所が組織として機能していない」とも感じました。もちろん一人ひとりの職員の方は、必死に一生懸命動いていらっしゃいます。しかし支所の状況が本庁に届いておらず、本庁が支所の実情を把握できていないように思いました。
防災・減災に備えるのはもちろん重要ですが、行政に求められるのは「災害が起きた後に、市民の目線に立って迅速かつ適切な対応をすること」であると思います。この災害で私自身が体験したこと、市民の皆さまからいただいたお言葉を大切にし、職員の立場で役所に届けて参ります。